診療報酬ファクタリングは手数料が安い?どんなファクタリング会社がある

医療機関が患者を診察した時に発生する医療費は、診察日時点で患者負担分は徴収できますが、残りの国負担の部分の入金までに時差が発生します。

この時差により資金繰りが悪化して、「売上はあるのにキャッシュフローが苦しい」と感じることもあるでしょう。

そんな時には診療報酬ファクタリングの利用を検討してみてはいかがでしょうか?

診療報酬ファクタリングの仕組み、メリット・デメリット、診療報酬ファクタリングを利用できる会社の紹介をします。

診療報酬ファクタリングとは?

診療報酬とは、病院などで患者が医師の診療を受けた場合にかかる費用の自己負担3割ではなく保険制度を利用する7割分のことです。

この保険制度を利用できる分は年齢により異なり、小学生未満・70~75歳は負担2割、75歳以上は1割(一般的な所得の場合)となっています。

この保険制度を利用する分については、医療機関で1ヶ月分をまとめて国保連/社保へ申請し、翌々月に入金される流れです。

診療をしてから、診療報酬を回収するまでに60日〜90日の時間がかかるので、資金繰りに悩む医療機関も出てきます。

特に開業間もない場合には、資金力がないために、先立つ人件費や医療機器購入費などの支払で資金繰りが苦しいと感じることもあるでしょう。

このような場合に、この国保連/社保に請求して国から支払われる分について、ファクタリング会社に買い取ってもらうことで実際の入金前に現金化する「診療報酬ファクタリング」という資金調達方法があります。

通常のファクタリングとの違いは?

通常のファクタリングは、事業会社が商取引で発生する売掛債権の買取を行います。

この売掛先の信用力などで手数料が決まるので、売掛先の信用力が低いと判断されると手数料水準は高くなります。

一方、診療報酬ファクタリングの場合、診療報酬を支払うのは国になるため、ファクタリング会社としては資金回収できなくなるリスクは低くなります。

そのため、手数料水準も低くなり、ファクタリングを利用する医療機関としてもファクタリング利用のハードルや負担が低くなるのです。

また、一般的なファクタリングの場合はファクタリング会社・契約者・売掛先で契約を結ぶ3社間ファクタリングとファクタリング会社・契約者で契約を結ぶ2社間ファクタリングから選びます。

診療報酬ファクタリングの場合は一部2社間ファクタリングの形を取るところもありますが、3社間ファクタリングがほとんどです。

3社間ファクタリングの場合、国保連/社保から入金を受ける際には直接ファクタリング会社へ診療報酬費が入金される形となります。

診療報酬ファクタリングを利用するメリット

診療報酬ファクタリングを利用する一番のメリットは資金繰りを安定させられるというところです。

患者が多く、診療報酬を多く得ることができれば、損益計算書ベースでは黒字になりますが、回収までの期間に費用の支払が増えればキャッシュフローベースで赤字ということにもなり得ます。

資金繰りが悪化することにより費用の支払ができず、経営危機に陥ることもあるので、このようなケースに備えた資金調達としてファクタリングは有効なのです。

また、金融機関から融資を受けると貸借対照表上に負債として計上する必要がありますが、ファクタリングによる資金調達の場合は負債計上されません。金融機関は負債が多いと融資を渋る場合もあるので、設備投資など本当に融資が必要になる時に備えて融資枠を温存できるというメリットもあります。融資ではないので不動産担保の差し入れなども必要ありません。

診療報酬ファクタリングを利用するデメリット

診療報酬ファクタリングを利用するデメリットは、一度利用を始めたら止めることが難しいという点です。

ファクタリングは便利ですが手数料の支払が発生するので、資金繰りを安定させて徐々に利用額を減らした方が良いでしょう。

そのためには、意識的に現預金を増やし、資金繰りが苦しくなった場合には自身の現預金で補填できるようにするのが理想です。

計画的に現預金を増やして行かなければいつまでもファクタリングに依存することになるので、その点では注意が必要といえます。

診療報酬ファクタリングを利用する流れ

診療報酬を請求の流れは以下の通りです。

  1. 前月診療分をまとめて診療報酬の明細書(レセプト)を作成する。
  2. 国保連/社保に診療報酬明細と診療報酬請求書を提出する。
  3. 診療月の翌々月20日以降に国保連/社保より診療報酬が支払われる。

診療報酬ファクタリングを利用すると以下の流れに変わります。

  1. 診療報酬を国保連・社保に請求する。
  2. ファクタリング会社に請求済みの診療報酬債権の買取を依頼する。
  3. 国保連・社保に診療報酬債権売却の承諾をもらい、医療機関・ファクタリング会社・国保連/社保の3社間でファクタリング契約を結ぶ。
  4. ファクタリング会社から医療機関へ手数料を差し引いた診療報酬買取代金を入金する。
  5. 国保連・社保からファクタリング会社へ診療報酬が支払われる。

診療報酬ファクタリングを提供している会社

最後に、診療報酬ファクタリングサービスを提供している会社を紹介します。

シーエスプランニング

シーエスプランニングは、昭和54年創業の老舗の医療・介護・福祉・調剤薬局専門のファクタリング会社です。買取金額は100万円〜1億円で報酬請求額の80~90%を最短3日で入金してもらえます。買取手数料は1.00%~3.24%、保証委託契約が必要になった場合には保証料0.30%~2.00%の支払が必要です。

また、シーエスプランニングでは、ファクタリングの一度利用すると止めることができないというデメリットを解消した「終われるファクタリング」を提案してくれるという点でも評判が良いです。

シーエスプランニング:https://www.csplanning.tokyo/

エヌエスパートナーズ

エヌエスパートナーズは診療報酬ファクタリング、介護報酬ファクタリング、調剤報酬ファクタリングなど医療ファクタリングに特化したファクタリング会社です。診療報酬ファクタリングの手数料は0.25%〜1.0%に設定されており、低コストで利用できるのが一番の特徴といえます。ただし、利用にあたり保証人が必要です。入金までにはお問い合わせから2〜3週間程度かかります。

エヌエスパートナーズ:https://nspkk.com/guide/about/

三菱UFJリース

三菱UFJリースは国内大手のメガバンク三菱UFJ銀行の関連会社です。三菱UFJリースの診療報酬ファクタリングでは、請求した診療報酬の約80%を買い取ってもらうことができます。手数料水準などは明らかになっていませんが、メガバンクの関連会社ということもあり信頼して利用することができるのではないでしょうか。

三菱UFJリース:https://www.lf.mufg.jp/service/treatment-reward/index.html

まとめ

診療報酬の国保連/社保からの入金は、実際に診療をしてから入金までに60日から90日かかります。現預金が潤沢で、資金繰りの悪化にも自身で対応できる場合には問題ありませんが、資金繰りが苦しいという場合には診療報酬ファクタリングの利用を考えても良いでしょう。

診療報酬は、国から入金されるということで信用力も高く、ファクタリングの手数料水準を低く抑えることができます。また、融資ではないので負債計上されず、担保の差し入れも必要ありません。

しかし、診療報酬ファクタリングは一度使うとなかなか止められないというデメリットもあります。利用中は現預金比率を計画的に増やすなどして、いつかは止めることを意識しながら利用することが大切です。