フリーランスの節税対策6選!経費や控除を利用すれば税金が安くなる

フリーランスとして働き始めたけど、税金や社会保険料が高すぎて悩んでいませんか?

  • 税金が高すぎるので節税したい
  • どんなものが経費になるのかわからない
  • 所得税だけではなくて社会保険料も節税したい

実は、私もフリーランスになって初めて確定申告をする時にとても悩みました。

本記事では、フリーランスが節税するための対策やどんなものなら経費にできるのか、節税をするデメリットについて解説します。

時間がない方は見出しを読むだけでも理解できるので、ぜひ読んでみてください。

フリーランスの節税対策は所得税からはじめよう

まず、フリーランスが支払わなければならない税金は以下の4種類です。

  • 所得税
  • 住民税
  • 消費税(売上1,000万円以上)
  • 個人事業税(所得290万円以上)

この他に毎年社会保険料も掛かります。

フリーランスが真っ先に節税すべき税金は「所得税」。なぜなら、所得税を節税することが、住民税・社会保険料の節税にもつながるからです。

ちなみに、なぜ所得税を節税することが、住民税・社会保険料の節税につながるかという理由に関しては、それぞれの税金の算出方法を知る必要があります。今回のテーマとは外れるので省略させていただきます。

フリーランスの節税対策は「経費」「控除」の2種類

フリーランスの節税対策としては、「経費」と「控除」の2つの方法があります。それぞれの用語の意味は下記。

  • 経費とは事業を行うために使用した費用
  • 控除とは収入から差し引く一定の金額

フリーランスの節税対策について、順番に解説します。

経費とは、仕事に関連した費用のこと

フリーランスにおすすめの節税対策の1つ目は「経費」です。フリーランスの方であれば、経費に関する話はどこかできいたことがあるかもしれません。

まずはじめに整理しておくと、「何が経費として認められるか?」についての明確なルールは定められていません。

実は、あなたが経費として申告したものが経費になるか否かは、税金を支払うあなたや税務署の職員の考え方次第で決まるのです。

税理士の大河内薫さんは、著書『お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!』の中で「経費」を以下のように定義づけています。

経費はこう考えてください
・自分の仕事に関連したもの
・事業をやっていなければ支出しないもの

『お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!』P.91

つまり、自分の仕事に関連したものであれば、すべて経費として認められるということです。言い換えれば、税務署の職員に対して、「この経費は、〇〇という理由で、仕事に関係があるので経費にした。」と説明できれば、経費として認められます。

仕事に関連するものであれば、家賃や飲み代も経費として認められる

フリーランスエンジニアを例に解説します。フリーランスエンジニアの経費として認められやすいものは以下の費用です。

  • 家賃(事務所やオフィスのみ)
  • 取引先との懇親会や打ち合わせ時の飲食代
  • 取材やカフェで作業した時のカフェ代
  • セミナーの受講費用
  • 有料メルマガの購読費用
  • パソコンの購入費用
  • 仕事に使うソフトの購入費用
  • インターネット回線の費用

仕事に必要なパソコンの購入費用やセミナーの受講費用はもちろん経費として認められます。

また、仕事に関連しているのであれば、飲み代なども経費として認められやすいです。

なお、自宅を事業所として利用している場合は、家賃のうち仕事に利用している部分のみが、経費として認められます。

他には事業の支払いや収入の受け取りにクレジットカードを利用した場合も経費として認められる可能性があります。

実際に、税理士の方に「クレジットカードの年会費は経費にできるのか?」と確認してみました。その結果、事業用、プライベート用のどちらのクレジットカードでも「年会費を家事按分にすれば経費にできる」と回答をいただきました。

このように仕事に関連したものであれば、すべて経費として認められる可能性があります。

参考:No.2210 やさしい必要経費の知識 3必要経費に算入する場合の注意事項

フリーランスも可能!控除の節税対策6選!

フリーランスにおすすめの節税対策の2つ目は、「控除」の利用です。

「控除を利用して節税する」と言われてもピンとこない方のために、1つ例をだしましょう。

たとえば、所得にかかる「所得税」。これは、所得の全額にかかるものではありません。法律で定められた一定の控除を行なったあとの所得(課税所得)が課税対象になります。

つまり、「控除」という仕組みを上手く利用することで「課税所得」を減らし、節税対策に活かすことができるのです。

控除を利用したおすすめの節税対策は、以下の6つです。

  1. 青色申告特別控除
  2. 青色申告の専従者控除
  3. 小規模企業共済
  4. 文芸美術国民健康組合
  5. iDECO
  6. ふるさと納税

1.青色申告特別控除は最大で65万円の控除を受けられる

確定申告をする年の3月15日までに開業届青色申告承認申請書を提出することで、青色申告特別控除を受けられます。

以下の条件を満たせば、最大で65万円の控除が適用されるため、所得税の節税が可能です。

  • 複式簿記をつける
  • 確定申告の期限内に貸借対照表と損益計算書を提出

複式簿記をつけるのは大変ですが、節税効果はとても高いので検討の余地はあります。

なお、令和2年分の確定申告から控除額が変更されるので、注意が必要です。詳しくは、「青色申告とは?白色申告との違いとメリット・デメリット」を参考にしてみてください。

参考:国税庁令和2年分の所得税確定申告から青色申告特別控除基礎控除額が変わります

2.青色申告の専従者控除

あなたが、家族を従業員として雇い、彼らに給与を支払うことで、支払った金額を「控除」できます。さらに、白色申告とは違って、青色申告の控除額には制限がありません。

ただし、毎年3月15日までに「青色事業専従者給与に関する届出書」を税務署に提出する必要があります。

3.小規模企業共済は、掛け金が全て控除される制度

小規模企業共済とは、毎月掛け金を積み立てると、退職時や廃業時に共済金が受け取れる退職金制度です。

毎月支払った掛け金は、全額控除されます。例えば、課税所得が500万円で、年間36万円を積み立てれば、課税される所得は464万円に下がります。上手に使えば、年間ではかなりの節税が可能です。

4.文芸美術国民健康組合への加入で節税

年収が300万円以上あるフリーランスは文芸美術国民健康組合に入会すれば、健康保険料を抑えられます。

例えば、あなたと配偶者(1人)の場合、文芸美術国民健康組合と国民健康保険のどちらがより保険料を抑えられるか計算してみました。

杉並区の場合

年収国民健康保険文芸美術国民健康組合
200万円294,200円358,800円
300万円389,100円358,800円
500万円578,900円358,800円

また文芸美術国民健康組合のメリットは、年収がいくら高くなっても保険料が一律な点です。

年収が300万円を超えた場合、国民健康保険よりも、文芸美術国民健康組合の保険料が安くなるので、条件位当てはまる方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか?

4.iDecoは掛け金で金融商品に投資ができる

もしあなたが収入の一部を投資に回して、リターンを狙いたいのであれば、iDecoがおすすめです。

iDecoとは、毎月一定の金額を積み立て、「定期預金」「投資信託」などの金融商品で運用する制度です。

iDecoのメリットは3つあります。

  • 月額5,000円から始められ、積み立てた金額は全額所得控除の対象
  • 対象の金融商品であれば、利息や運用益に課税されない(通常は、20.315%が課税される)
  • お金を受け取る時に退職所得控除か公的年金等控除が受けられる

例えば、30歳の人が毎月3万円を積立をすると、60歳までに所得税を100万円以上節税できます。

年収所得控除の節税額
300万円162万円
500万円216万円
1,000万円324万円

ただし、60歳まで積立金を引き出せないというデメリットもあるので良く検討する必要があります。

6.ふるさと納税は税金の控除だけでなく返礼品がもらえる制度

ふるさと納税は自治体に寄付をすることで、所得税や住民税の控除と返礼品がもらえる制度。

控除対象は、寄付金から2,000円を引いた金額です。ただし、控除される金額は所得によって上限が決まっています。

寄付金の控除限度額は以下のサイトで計算が可能です。

参考:個人事業主(フリーランス・自営業)ふるさと納税 控除限度額シミュレーション

節税のやりすぎには注意が必要

経費や控除を増やせば、税金を抑えられます。しかし節税をやりすぎるとデメリットがあるので注意してください。

  • 経費を理由にお金を使えば利益が減る
  • 住宅ローンなどの審査に通りにくくなる
  • 税務署から怪しまれる

経費を理由にお金を使いすぎると、手持ちのお金に余裕がなくなる

節税のために必要以上に経費を使うのは危険です。なぜなら、経費を使いすぎると、手元のお金が少なくなるから。

フリーランスは、ある日突然、収入が激減することがあります。もし、お金がなければ、毎月の生活が苦しくなり、事業にも差し支えます。

住宅ローンなどの融資に通りにくくなる

経費や控除で所得が減ると、銀行などの融資が下りにくくなります。なぜなら、銀行の審査は、手元にあるお金や所得が大きいほど通りやすいから。

節税をしすぎると、銀行はあなたの返済能力に疑問を持ちます。そのため住宅ローンなどの審査に通りにくくなるのです。

経費の乱発は税務署から怪しまれる

売上に対する経費の割合が大きいと、税務調査が来た時に困るかもしれません。

税務署は経費が多いと、仕事に関係ないものまで経費として落としているのでは?と疑います。

また、税務調査が来ると、税理士への対応費用が掛かります。精神的な疲労も大きいので、経費の乱発はおすすめできません。

まとめ

本記事では、フリーランスが節税するための対策として経費と控除を増やす方法を紹介しました。

ポイントは、

  • 経費は、仕事に関連するものであれば認められやすい
  • さまざまな控除を利用すれば、節税ができる
  • 青色申告特別控除は、節税効果が高い
  • 節税のやりすぎは、手元に残るお金が少なくなるので危険

経費と控除を増やせば、所得税だけでなく、住民税や国民健康保険料の金額も抑えられます。

フリーランスとして働いている方は、青色申告控除やその他の控除を利用して節税をしてみてはいかがでしょうか?