個人事業主が住宅ローンの審査に通るためのポイントとは?

個人事業主になって住宅ローンを申し込んだら、審査に通らないと悩んでいませんか?

  • 銀行の住宅ローンに通らなくて困っている
  • 個人事業主でも住宅ローンを組む方法が知りたい
  • 住宅ローンを組む時の留意点について知っておきたい

本記事では、個人事業主が住宅ローンの審査に落ちる理由、審査方法や必要なもの、住宅ローンを利用する方法などについて解説します。

時間がない場合は、見出しを読むだけでも理解できるのでぜひ読んでみてください。

なぜ個人事業主は住宅ローンの審査に落ちやすいのか?

個人事業主はサラリーマンと比較して、住宅ローンの審査に落ちやすい傾向にあります。その理由は個人事業主の収入が不安定だから。

例えば、個人事業主は、突然売上が減少したり、ゼロになったりすることも珍しくありません。また、売上がいくら多くても、「経費」を支払い、雇った従業員へ給料を支払うと「所得」が減ります。その結果、残った所得では、生活していけなくなるリスクもあります。

一方、サラリーマンの場合はどうでしょうか?サラリーマンは毎月給料日になれば、会社から給料を支給されます。さらに給料は、会社の倒産やあなたが退職しない限り、ほぼ毎月安定してもらうことができます。

前もって説明しておくと、住宅ローンの審査で重視されるのは、「安定した収入を得ているかどうか」です。

お金を貸す銀行側の立場から考えても、毎月の収入が安定しているサラリーマンと、収入が不安定な個人事業主では、サラリーマンに貸すほうが貸し倒れや返済期日の遅延などのリスクが低いことは明らかです。

個人事業主は、たとえ年収が高くても住宅ローンの審査に落ちやすいことは、国土交通省が平成31年に発表した平成30年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書を見てもわかります。

重要な審査項目該当率
健康状態98.6%
借入時年齢98.3%
完済時年齢97.7%
担保評価97.2%
勤続年数95.7%
年収95.6%

住宅ローンの審査に関する上記の調査では、「健康状態」「年齢」「勤続年数」などの項目が年収よりも重視されています。

そのため、個人事業主の審査でも、これらの項目が重視されます。年収が低いからという理由だけで審査が不利になるわけではありません。

参考:国土交通省 平成30年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書

個人事業主とサラリーマンではローンの審査方法や提出するものが異なる

個人事業主とサラリーマンでは、審査方法や提出するものに違いはあるのでしょうか?ここでは、個人事業主が住宅ローンを利用する場合、必ず抑えておきたいポイントをご紹介します。

個人事業主は年収ではなく所得が審査対象

まず、個人事業主もサラリーマンも現在の年収や所得がいくらで、今後も収入が継続して入ってくるのかという点は重視されます。

しかし、個人事業主とサラリーマンでは審査対象が違います。

  • サラリーマンの審査対象は「年収」
  • 個人事業主の審査対象は、売上から経費を引いた「所得」

サラリーマンは年収がそのまま審査対象になります。一方で、個人事業主は所得が審査対象です。したがって、収入が高い場合でも経費を使いすぎると、所得は減ります。

そのため、身の丈以上の融資額を申し込んでいないつもりでも、審査に落ちる人も多くいます。

個人事業主は所得が安定しているかという点を重視されている

個人事業主は、前年の所得だけでなく、「直近2,3年の所得」も重視されています。以下の2つのケースで考えてみましょう。


前年の所得2年前の所得3年前の所得
Aさん500万円500万円400万円
Bさん800万円100万円300万円

前年の所得だけを見れば、AさんよりもBさんの所得が高いので審査に通りやすいと思うかも知れません。しかし、2,3年前の所得まで確認するとどうでしょうか?

Aさんの直近2,3年の所得は、ほぼ400万円〜500万円の間で安定しています。一方で、Bさんの2年前の所得は100万円。前年の800万円から大きく減少しています。

この場合、住宅ローンに通りやすいのは、所得が安定しているAさんです。

このように住宅ローンの審査では、前年の所得だけでなく直近2,3年の所得も重視されるのです。

事業歴が3年ないと住宅ローンを利用できない金融機関もある

事業の実績が1年だけだと、今後も収入が安定するかどうかはわかりません。そのため金融機関は、3年の事業実績を確認する金融機関も多いです。

金融機関所得を証明する書類の提出期間
みずほ銀行2年
三井住友銀行3年
ソニー銀行3年
住信SBIネット銀行3年
イオン銀行3年

また、3年間全ての所得が黒字であることは必須条件です。

実際に、住宅ローンアドバイザーである淡河範明氏は、住宅ローンアドバイザー淡河範明の受託ローン相談室で「3期のうちもっとも低い年の所得で審査する銀行や、会社が1期でも赤字だとそれだけで審査に通らない銀行もあります。」と解説しています。

つまり、一度でも赤字の期間があれば、まず審査に通らないと考えておきましょう。

参考:みずほ銀行 / ソニー銀行 / 三井住友銀行 / 住信SBIネット銀行 / イオン銀行

個人事業主は審査で納税証明と確定申告書の提出が必要

以下の表は、サラリーマンと個人事業主が住宅ローンの審査で提出する書類です。

必要書類サラリーマン個人事業主
源泉徴収票(直近1年分)×
課税証明×
納税証明当該年度分のみ3期分
確定申告書3期分×
本人確認書類
健康保険証
住民票
印鑑証明
実印(事前審査は認印可)
物件に関連する資料
団体信用生命保険関連書類※

※5,000万円以上の借入

個人事業主はサラリーマンとは違い、

の提出が必要です。

一方、サラリーマンの提出書類は、表に「◯」が入っている各書類「1年分」のみ。ここからも、住宅ローンを融資する金融機関は、審査を受ける個人事業主の「所得が安定しているかどうか」を確認したいことがわかります。

個人事業主が住宅ローンを利用する時の5つのポイントとは?

住宅ローンを利用する時のポイントは、以下の5つです。

  1. 所得が多く安定している
  2. 税金や他のローンの「滞納」をしていないこと
  3. 住宅ローン以外の借入が多いと審査に落ちるケースがある
  4. 自宅と事務所兼用の場合は床面積が「2分の1以上」であること
  5. 融資を受ける金融機関を間違えない

順番に解説します。

1.所得が多いだけでなく、安定していることが重要

住宅ローンの審査に通るために一番重要なことは、「安定した所得を得ているか」ということ。

前述した通り、所得が高ければ審査に通りやすいわけではありません。実際に、所得が高い芸能人でも審査に通らないことがあります

所得が安定しているかどうかは「3期分の所得を平均化」して決めるケースが多いです。住宅ローンを利用する数年前から所得を増やすための計画を立てておきましょう。

2.税金や他のローンの滞納をしていないこと

「税金」「車のローン」「カードローン」なども住宅ローンの審査対象です。

また、各種ローンやキャッシングをした場合、それらの情報は個人信用情報機関に登録されています。

銀行側が審査時に個人信用情報機関に問い合わせをすれば、あなたのローンがいくら残っていて、これまでに延滞などをしていないかがわかります。

住宅ローンの審査では、ローンやキャッシングの金額が多すぎる場合や過去に延滞など金融事故を起こした場合、審査に落ちてしまいます。

しかし、税金の情報について個人信用情報機関には登録されません。

では、なぜ金融機関にバレないのでしょうか?実は、金融機関は住宅ローンの審査で「確定申告書」や「納税証明書」の提出を求めます。

提出書類記載されている情報
納税証明書保険税の納税金額と未納金額の記載
確定申告書社会保険料として納めた金額

そのため、国民健康保険料や国民年金などを滞納はバレてしまいます。また、滞納する気がなく、口座の残高不足が原因で、引き落としができなかった場合も同様です。

金融機関は直近2,3年分の滞納はチェックすると考えましょう。なお、滞納だけでなく「延滞」もバレてしまいます。

例えば、「携帯電話料金の支払い忘れ」「レンタルビデオ店での延滞」についても個人信用情報機関に記録が残ります。

参考:納税証明書の交付請求について|e-Tax /確定申告の原本|国税庁公式サイト / フリーランスの住宅ローンは年収別の適正予算と社会的信用で通そう!|中古マンションのリノベーションならゼロリノべ

3.住宅ローン以外の借入が多いと審査に落ちるケースがある

「住宅ローン以外の借入」が多ければ、審査に落ちやすくなります。まず、金融機関は住宅ローンを借りる際に、「返済負担率が一定の水準以下であることを条件としています。

返済負担率とは、年収に占める住宅ローンの年間返済額の割合のことで、概ね35%以内が基準とされています。

例えば、年収が400万円の場合の返済負担金額は、285万円以内です。住宅ローン以外の借入が年間で285万円を超えた場合、審査には通りません。

また、以下の表は、主な金融機関の「フラット35(長期固定金利の住宅ローン)」を利用する場合の返済負担率です。

金融機関年収400万円未満
の返済負担率
年収400万円以上
の返済負担率
みずほ銀行30%35%
三井住友銀行30%35%
楽天銀行30%35%
アルヒ30%35%

どの金融機関でも返済負担率の上限は30%〜35%で設定されています。

ただし、住宅ローンの審査前は、他のローン契約を組みすぎないように注意しなければなりません。なぜなら、車のローンやクレジットカードのキャッシング枠などの借入があると、返済負担金額が減少してしまうから。ローンの組みすぎは禁物です。

参考:三井住友銀行公式サイト いくらまで借りられる?

4.住宅ローン控除を受けるには住居部分が2分の1以上を占めていること

個人事業主の場合、自宅と事務所を兼用している人もいると思います。住宅ローンは住宅部分にしか適用されないため、住宅ローン控除を受けたい人は、以下の条件を遵守する必要があります。

住宅ローン控除を受けられる条件は以下。

  • 住宅部分の床面積の割合が2分の1以上
  • 年度の合計所得金額が3,000万円以下※
  • ローンの総返済期間が10年以上

上記の条件を満たし、住宅部分の床面積の割合が2分の1以上であれば「住宅ローン控除額×居住部分」の金額分が控除されます。

しかし、居住部分の割合が2分の1未満であれば、そもそも住宅ローン控除を受けることができないので、注意しておきましょう。

参考:No.1213 国税庁 住宅を新築又は新築住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)

5.融資を受ける金融機関を間違えない

住宅ローンの融資を受ける際は、個人事業主でも借りやすい金融期間を選ぶことが大切です。金融機関によって、個人事業主の住宅ローンの申込基準が違うからです。

金融機関事業歴
三菱UFJ銀行3年以上
イオン銀行3年以上
楽天銀行2年以上
アルヒ1年以上

例えば、あなたが個人事業主になって2年しか経っていない場合は、事業歴2年以下で申し込みができる「楽天銀行」「アルヒ」などを選ぶと良いでしょう。

イオン銀行や三菱UFJ銀行は、事業歴3年以上となっているため避けた方が無難です。

参考:アルヒ株式会社 よくあるご質問

個人事業主はどこで住宅ローンを利用できるの?

個人事業主が住宅ローンを利用できる方法は全部で4種類あります。

  1. 自治体
  2. 銀行の住宅ローン
  3. 住宅ローン専門会社
  4. フラット35

順番に解説します。

1.自治体で住宅融資制度を利用する

個人事業主は、地方自治体による「住宅融資制度」を利用できます。この制度では住宅ローンの融資だけでなく、さまざまな助成金がもらえます。

代表的な金融機関は全国に13箇所ある「ろうきん」。インターネットや自治体の窓口で応募することができます。自分のエリアのろうきんは、ろうきんの公式サイトから調べることが可能です。

ろうきんを利用するメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット融資の金利が低い組合員以外でも借りること
ができる
・助成金や利子の一部を援助してくれる
デメリット・組合員以外の場合は金利が1%前後高くなる
申込み条件によって利用者が限定される
・ケースもある

ろうきんは組合員の生活の安定を目的としているため、金利は低く抑えることができ、組合員以外でも申込みが可能です。

ただし、以下の条件を満たす必要があります。

  • 一定の所得を超えていない
  • 税金の滞納をしていない
  • 一定期間以上居住している

しかし、マイナス金利の導入により、銀行で借りる場合も金利は抑えられているため、金利差のメリットは少ないです。また、自治体の財政状況も厳しくなったことで、下火になりつつあります。

金融機関固定金利変動金利
中央ろうきん1.15%0.625%
新生銀行0.75%〜0.95%0,45%・0.65%
イオン銀行0.57%0.45%
りそな銀行0.60%〜0.90%0.47%
みずほ銀行0.98%0.525%

参考:中央ろうきん|新生銀行|イオン銀行|りそな銀行|みずほ銀行

2.銀行の住宅ローンを利用する

銀行の住宅ローンを利用する場合、各銀行の融資条件は以下の通りです。

住宅ローン名事業年数前年度の所得融資額
三菱UFJ銀行
ネット専用住宅
ローン
1年以上500万円以上
1億円以内
みずほネット
住宅ローン
安定した収入
がある人
50万円以上
1億円以内
三井住友銀行
住宅ローン
100万円以上
1億円以内
りそな銀行
住宅ローン
3年以上100万円以上50万円以上
1億円以内
ソニー銀行
住宅ローン
400万円以上500万円以上
2億円以下
楽天銀行
住宅ローン
(金利選択型)
400万円以上500万円以上
1億円以内
イオン銀行
住宅ローン
3年以上100万円以上200万円以上
1億円以内
新生銀行
住宅ローン
2年以上300万円以上
(2年間の平均)
500万円以上
1億円以下

多くの銀行では住宅ローンを取り扱っています。銀行の住宅ローンを利用するメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット・ネット銀行の場合、大手よりも金利が低い
・条件を満たせば金利の優遇を受けること
ができる
デメリット・融資までに時間が掛かる
・個人事業主の審査が厳しめ

住宅ローンの金利は、大手銀行よりも「ネット銀行」のほうが低い傾向にあります。ただ、銀行の住宅ローンは融資までの時間が1ヶ月〜2ヶ月と長くかかります。

また、個人事業主の場合はどうしても審査が厳しくなってしまうため、あまりおすすめはできません。

参考:三菱UFJ銀行 / みずほ銀行 / 三井住友銀行 / りそな銀行 / ソニー銀行 / 楽天銀行 / イオン銀行 / 住信SBIネット銀行 / 新生銀行

3.住宅ローン専門会社から融資を受ける

不動産会社やハウスメーカーと提携している「住宅ローン専門会社」から融資を受ける方法もあります。住宅ローンを専門に扱っている代表的な会社は、アルヒ株式会社日本住宅ローンです。

住宅ローン専門会社を利用するメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット・融資までの流れが早い保証料が掛からず
団体信用生命保険料を負担してくれる会社もある
個人事業主でも借りやすいフラット35
取り扱っている
デメリット・ネットだと融資までに時間が掛かる
・事務手数料が高い

例えば、業界大手のアルヒ株式会社は店頭での申し込みなら最短3営業日での審査が可能で、他の銀行と比べても早いです。

金融機関審査に掛かる期間
アルヒ最短3営業日ネットからの申込みは10日〜14日
ソニー銀行最短7日〜10日
楽天銀行7日前後
三井住友銀行1週間〜2週間

ただし、ネットから申し込むと融資までに時間が掛かってしまいます。また事務手数料が銀行と比べると高い点もデメリットです。

金融機関融資事務手数料
アルヒ2.20%
ソニー銀行2.20%
楽天銀行1.10%
新生銀行55,000円

4.フラット35でお金を借りる

フラット35は、住宅支援金融機構が金融機関と提携して融資をする長期固定金利の住宅ローンのこと。多くの金融機関で取り扱われています。

また、商品の種類も豊富で、省エネなどの基準を満たすことで金利が低くなる商品もあります。

フラット35の住宅ローンを利用するメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット・金利が上昇しても影響を受けない
・基準を満たすと金利が低くなる商品がある
事業歴1年でも審査に通る
個人事業主でも借りやすい保証料が掛からない
デメリット・変動金利を選べない
・金利が低い場合は、銀行の変動金利が
お得になることがある
・団体信用生命保険に入る場合にお金が掛かる

フラット35は、銀行の住宅ローンよりもおすすめできる商品です。なぜなら、個人事業主も、前年の所得だけで審査されるから。事業歴が1年の場合でも、審査に通る可能性があります。

ただし、フラット35は固定金利なので、銀行の住宅ローンのように変動金利を選ぶことができません。そのため、金利が低い状態が続けば、銀行よりも金利が高くなります。

上記4つのほかに、個人事業主は生命保険会社のローンを利用することができます。ただ、審査で重視される点が「収入が安定していること」なので、個人事業主が審査に通るのは厳しいです。

このように、個人事業主でも住宅ローンを利用する方法は銀行以外にもあります。自分の現在の環境に合った住宅ローンを選ぶことが大事です

個人事業主におすすめの住宅ローンはフラット35

個人事業主におすすめの住宅ローンは「フラット35」です。その理由は以下の2つ。

  • 審査時に確認される所得が「1期分」のみ
  • 銀行の住宅ローンに落ちた人でもフラット35で審査に通った人が多い

フラット35は銀行の住宅ローンとは異なり、審査時に確認される所得は1期分のみなので、銀行の住宅ローンよりも審査が厳しくありません。また事業歴が1年以上しかない場合でも審査に通る可能性があります。

ただし、いくつか注意点もあります。

  • 融資を受けることができるのは物件価格の9割まで
  • フラット35の技術基準をクリアする必要がある
  • 住宅ローンを組むと創業融資の審査に通りにくくなる

とくにフラット35の審査は「不動産物件がフラット35の技術基準をクリアしているか」で判断されるので、住宅ローンよりも厳しいです。そのため、申し込み前に技術基準について知る必要があります。

例えば、一戸建て住宅の場合は住宅の規模が70平方メートル以上、マンションの場合は、30平方メートル以上なければ審査に通りません。また、他にも住宅が一般道に2メートル以上接していることなどが条件として定められています。

このようにフラット35は個人事業主にとって利用しやすい住宅ローンですが、物件がフラット35の基準に適している必要があります。

参考:住宅金融支援機構 フラット35

住宅ローンを借りる時の留意点

住宅ローンを借りる時の留意点は以下の2つです。

  • 節税目的での経費の使いすぎは避ける
  • どの金利にするか慎重に選ぶ

これらの留意点について考えておくことで、住宅ローンを利用する際に困ることが少なくなります。

節税目的での経費の使いすぎは避ける

個人事業主は所得を低く抑えれば、所得税や住民税が安くなります。そのことに目をつけて、経費をたくさん使う個人事業主もいますが、あまりおすすめはできません。

なぜなら、個人事業主が住宅ローンを借りる時の審査対象は「所得」だからです。所得が低すぎると「申込基準に満たない」「希望の融資額が下りなくなる」など、借りたい時に住宅ローンを借りれないという事態におちいる可能性があります。

そのため、将来住宅ローンを利用したい場合は、必要以上に経費を使わないように心がけましょう。

どの金利にするか慎重に選ぶ

住宅ローンを返済する時に、どの金利を選ぶかによって毎月の返済額が変わります。住宅ローンで選べる金利には「固定金利」「固定期間選択型」「変動金利」の3種類があります。

メリットデメリット
固定金利金利が固定されるので、
市場金利が上がっても
返済額は変わらない
提示金利がやや高い
固定期間
選択型
固定期間終了後に、
変動型か固定型かを
決めることができる
固定期間終了時に
金利が高くなると、
毎月の返済額も上がる
変動金利金利が低いため、
返済が早く終わる
ことがある
未払利息のリスク
がある

金利の低さだけで見ると、「変動金利」が良いように見えますが、市場金利が急上昇すると危険です。

なぜなら125%ルールにより、月々の返済額より利息の額が大きくなり、元金の返済ができないことがあるから。当然、返済は長期化します。

住宅ローンを組む際は、単純にもっとも低い金利を選べば良いというわけではありません。それぞれのメリットやデメリットを踏まえて、慎重に考える必要があります。

参考:ホロスホーム 【重要】変動金利が上昇した時の「5年ルール」と「125%ルール」とは

まとめ

本記事では個人事業主が住宅ローンの審査に落ちる理由や住宅ローンを利用する方法について解説してきました。

ポイントは、

  • 個人事業主の住宅ローン審査は年収ではなく「所得」で判断される
  • 銀行の場合、3年分の所得で判断されることが多い
  • 個人事業主の住宅ローンはフラット35がおすすめ
  • 住宅ローンの金利を選ぶときは、金利の低さだけで決めてはいけない

個人事業主で「住宅ローンを借りようかな」とお考えの方は、本記事を参考に自分にあった住宅ローンを見つけていきましょう。