フリーランスが報酬未払いを防ぐ7つの方法!イザという時の対処法も

フリーランスが報酬未払いトラブルに巻き込まれることは、めずらしくありません。

企業に勤めていても、クライアントがお金を支払ってくれないこともありますが、そのことで自分の給料は減りません。一方、フリーランスはクライアントが報酬を支払ってくれないと、自分の生活に直結するため大問題です。

この記事では、フリーランスが報酬未払いを事前に防ぐ方法と、実際に報酬未払いが起こった際に取るべき対処法についてお伝えします。

フリーランスが取るべき報酬未払いを事前に防ぐ7つの方法

フリーランスをしていて報酬未払いに直面した場合、クライアントからの報酬の回収も自分で行う必要があります。日々の仕事に加えて報酬未払いのトラブルにも対応しなければならず、ストレスを感じてしまうことも。

報酬未払いトラブルに巻き込まれるリスクを下げる、事前の対策方法について解説します。

報酬未払いを防ぐ方法1.あやしい相手とは取引しない

報酬未払いトラブルに巻き込まれないための最大のポイントは、「信用できる相手と取引すること」です。

最近はクラウドソーシングなどのサービスが普及したこともあり、一度も顔を合わせずインターネット上で仕事が完結することも多く、相手を深く知るのがむずかしい場合もあります。

そんな場合でも、インターネットで会社名を検索して実態のある事業を行なっているか確認したり、SNSで企業の評判をチェックしてみたりすることは可能です。また、契約先のクライアントが過去に何かトラブルを起こしている場合には「クライアント名+評判」などで検索するとインターネット上に情報がでてくることも。

できる範囲でクライアントについて調べ、少しでも違和感がある場合には取引をしないことが大切です。

報酬未払いを防ぐ方法2.契約書を交わし、内容を理解しておく

「昔から付き合いのある人だから」と契約書を交わさずに、仕事をしているフリーランスの方も多いのではないでしょうか。また、業界の慣習上、契約書を交わさないのが普通で「契約書を交わしたい」と言い出しにくいこともありますよね。

しかし、フリーランスをしていて報酬未払いなどのトラブルが起こった際に契約書が重要になります。報酬の未払いを未然に防ぐ意味でも、折をみて契約書を交わしてもらえるよう交渉してみましょう。

また、契約書を交わすだけでは不十分で、内容をしっかりと理解しておく必要があります。特に、報酬や支払い方法、支払い期日についてはしっかりと確認しておきましょう。

報酬未払いを防ぐ方法3.交渉の記録を取っておく

契約書を交わしていない場合は、クライアントとやりとりした履歴を必ず取っておきましょう。メールやチャットであれば、契約についてやりとりしたログを保存しておきます。また、電話であれば通話を録音するなどして、データを保存しておきましょう。

報酬未払いを防ぐ方法4.請求書を必ず発行する

クライアントには必ず請求書を発行しましょう。なぜなら、「請求書が届いていないから支払いができなかった」などの言い訳を防止することができるためです。

請求書を発行した上で未払いが続いた場合には、大切な証拠となるので、請求書を発行しておいて損はありません。

報酬未払いを防ぐ方法5.できれば前金もしくは手付金をもらう

クライアントからの報酬は、できれば前金でもらうように交渉してみるのも1つの方法です。

しかし、クライアントが全額前金で報酬を振り込んでくれるかどうかは、相手との信頼関係によります。よほど信頼関係ができていないと、現実的ではないと言えるでしょう。

代替案として、手付金を先に振り込んでもらうという方法があります。たとえば100万円のプロジェクトであれば、30万円を先に支払ってもらいます。これにより、フリーランス側は少なくとも全額報酬が受け取れないといった心配がなくなるでしょう。また、クライアント側からすると、すでに報酬を一部支払っているので、仕事を依頼しやすくなるといったメリットもあります。

手付金については、契約書の中で「報酬の◯%を手付金として先に振込」という旨を記載しておきましょう。また、クライアント側の都合でのプロジェクト途中終了の場合には、「手付金を返金しない」という内容もしっかり契約書に記載しておきます。反対に、フリーランス側の都合でプロジェクトを途中終了させる場合には手付金の扱いをどうするのか、事前に決めておいてください。

報酬未払いを防ぐ方法6.契約スパンを短くする

業種によってはむずかしいかもしれませんが、報酬未払いを防ぐために契約はできる限り短期スパンで締結しましょう。たとえば6ヶ月のプロジェクトの場合、プロジェクトが終了する6ヶ月後に報酬を一括で受け取るのではなく、1ヶ月ごとに報酬を振り込んでもらいます。

長期スパンの契約では、途中で何が起こるか分かりません。こまめに報酬を受け取っておく方が安全です。

報酬未払いを防ぐ方法7.債権回収の知識を身につけておく

報酬が未払いトラブルに巻き込まれたときの公的手段として、以下の方法があります。

  • 内容証明郵便
  • 少額控訴

どちらも専門書が出版されていますし、インターネットで調べれば無料で情報を手に入れることができます。これらの知識を事前に身につけておけば、トラブルが起こった際に少なくとも泣き寝入りすることなく、クライアントに毅然とした態度で交渉できるでしょう。

クライアントが代金を支払ってくれないときの対処法

これまでお伝えした、フリーランスが事前に報酬未払いリスクを下げる対策をいくら行なっていたとしても、報酬未払いトラブルに巻き込まれることもあり得ます。では実際に報酬未払いトラブルが起こったときには、どのように対応すればよいのでしょうか。

対処法1.まずはクライアントへ連絡して状況を確認する

支払日が過ぎても報酬が振り込まれない場合、まずはクライアントへ連絡し、状況を確認しましょう。郵便トラブルがあった、担当者が振込先をまちがえた、あなたの旧口座へ振り込んでいた、担当者から経理に請求書が渡されていなかった、など振込に関するミスは意外とあるものです。

また、銀行口座上でまだ振込が反映されていないだけで、クライアントは正しく振込を済ませている場合もあります。

お金に関わることは非常に繊細です。問い合わせをするときは、クライアントが故意に報酬を支払わなかったと決めつけず、「行き違いだったら申し訳ないのですが、報酬の振込が確認できておりません。」など、相手を気づかいつつ連絡してみましょう。

対処法2.クライアントへ内容証明を送る

内容証明とは、「いつ・だれが・だれに・どのような内容の文書」を郵送したのかを、郵便局が証明する制度です。一般的に給与や報酬の未払いを回収するときに使われる方法で、最終通告として送付します。

普通郵便やメール・電話などでは、「届いていない」「電話もらっていない」など様々な言い訳をすることができますが、内容証明郵便の場合は公的な証拠がのこるのです。内容証明で請求書を送ることで、こちらの本気度が伝わるでしょう。

参考:「内容証明」日本郵便株式会社

3.少額控訴を起こす

少額控訴とは、60万円以下の金銭の支払いを求めるときに利用できる制度で、1回の審理で判決が下される簡易な裁判のことです。裁判自体は自分で起こせるほど簡単ですが、十分な証拠となる書類(証憑類)などを提出する必要があります。

しかし、はじめて少額控訴を起こす方は慣れていないため、証憑類の提出のために何度も裁判所に通うはめになることも。本業が忙しく、裁判に時間を取られたくない方は行政書士に依頼して、手続きを代行してもらうとよいでしょう。

4.法テラスへ相談する

報酬未払いトラブルで、法的手段に出ようと思ったとき、ほとんどの方はどこに相談すればいいのかわからないのではないでしょうか。そんなときは、法テラスに相談してみましょう。

法テラスとは、無料の法律相談や、相談するべき機関・団体の紹介を行ってくれる公的な法人です。未払い報酬の回収方法や、今後どのようにすればいいのかアドバイスがもらえます。自分ではどうすすることもできないとき、身近な相談窓口として利用してみてください。

まとめ:報酬未払いトラブルの知識をつけて冷静に対処しよう

フリーランスは案件の獲得から、報酬の回収まですべて自分で行なわなければならず、非常に多忙。余計な業務やストレスを抱え込まないためにも、まずは報酬未払いトラブルを事前に防げるように対策しておきましょう。

また、実際に報酬未払いトラブルが発生した際には、毅然とした態度でクライアントと交渉することが大切です。自力もしくは法テラスの弁護士や行政書士の力を借りて、法的手段を取ることで報酬を回収できることもあります。報酬未払いトラブルで泣き寝入りしないためにも、事前に対処法を知っておくと冷静に対処できるでしょう。