【新型コロナ】今後に備えて知っておきたいフリーランス融資とは?

新型コロナウィルスの影響で売上が減ってしまった個人事業主の方が増えています。

  • 個人事業主が対象の給付金や融資の条件について知りたい
  • 融資以外に資金繰りを良くする方法を探している
  • 今後売上が下がっても、給付金や融資の対象になるのか知りたい

本記事は以上のような悩みを持っている方のために解説しています。

忙しい場合は、見出しを読むだけでも理解できるように解説しているので、是非読んでみてください。

フリーランスは今後に備え、融資・給付金の申請も検討する

新型コロナウィルスの影響などで、売上が大幅に下がっているフリーランスの方は「融資」や「給付金」の申請を利用すべきです。

なぜなら、2020年は多くの自治体や金融機関が提供している融資や給付金の対象が広がっているから。

また、現在売上が下がっていなくても、今後の経済環境の悪化により、発注元の企業からの依頼が減ることも十分考えられます

売上が下がった場合に備えて、事前に融資や給付金の条件や申請期限について知っておくことをおすすめします。

フリーランス向け新型コロナに関する給付金を紹介!

ここからは、フリーランスが受け取ることが可能な新型コロナに関する給付金を紹介します。

2020年5月現在、フリーランス対象の給付金は以下の5つです。

  1. 特別定額給付金
  2. 持続化給付金
  3. 住居確保給付金
  4. 子育て世帯への臨時特別給付金
  5. 小学校休業等対応支援金

順番に解説します。

1.特別定額給付金

対象者住民基本台帳に登録されている人
給付額 一人10万円
給付条件令和2年4月27日時点で住民基本台帳に登録されている
申請期限郵送申請方式の申請受付開始日から3ヶ月以内

特別定額給付金は、令和2年4月27日時点で住民基本台帳に登録されている人なら誰でも給付を受けられます。

住民基本台帳に登録さえしていれば、海外に在住している人も給付金の対象です。

申し込み方法は以下の2種類があります。

郵送申請方式オンライン申請方式
市区町村から申請書が郵送 振込先口座などを記入 振込先口座の確認書類と本人確認書類の写しを添えて郵送する口座に振り込まれるマイナポータルから振込先口座を入力振込先口座の確認書類をアップロー 電子申請マイナンバーカードを持っている人のみが利用できる

郵送申請方式は、市区町村により申請開始のタイミングが違います。また、多くの人が住んでいる多い地域では、給付手続きに時間がかかってしまうことも…。そのため、少しでも早く給付金を受け取りたい方は「オンライン申請方式」がおすすめです

ただ、オンライン申請方式には、いくつか問題点があります。

  • 「マイナンバーカード」を持っていないと申請ができない
  • ID・パスワードを忘れると、手続きに時間が掛かる

残念ながら、マイナンバー通知カードや住民票の写しでは、特別定額給付金の申請はできません。そもそも国内でマイナンバーカードを持っている人自体が少ないので、ほとんどの人は郵送申請方式での申請になるでしょう。

2.持続化給付金

対象者収入が減った個人事業主
給付額最大100万円まで(上限は昨年1年間からの減少分)
給付条件・前年同月比の売上が50%以上減少した月がある
・2019年以前から事業収入を得ており、今後も事業を継続する
意思がある事業者
申請期限令和2年5月1日〜令和3年1月15日(電子申請は1月15日24時まで)

持続化給付金の場合は、前年同月と比較して、1ヶ月でも売上が50%以上減少していれば、給付金の対象になります。

売上減少分の計算方法は以下の通りです。

前年の総売上(事業収入)ー(前年同月比50%の月の売上×12ヶ月)

申し込みに必要な書類は以下の4つ。

  • 2019年度の確定申告書の控え
  • 売上げが減少した月の売上台帳の写し
  • 通帳の写し(電子通帳のコピーも可)
  • 身分証明書の写し

持続化給付金の申し込みは、以下の手順で進めます。

  1. 持続化給付金ホームページにアクセス(https://jizokuka-kyufu.jp
  2. 申請ボタンを押して、メールアドレスなどを入力
  3. 入力したメールアドレスに本登録の申請ページが届く。
  4. ID・パスワードを入力してマイページ作成
  5. 基本情報や売上・口座番号を入力
  6. 必要書類を添付
  7. 申請
  8. 銀行口座に入金

給付される金額を確認したい場合は、マイページで売上を入力すればOK。自動的に給付される金額が計算されます。申請から2週間前後で口座に振り込まれます

支給要件もそれほど厳しくないので、売上が既に下がっている人だけでなく、これから売上が下がる可能性が高い人も、検討してみてはいかがでしょうか。

3.住居確保給付金

対象者家賃が支払えない個人事業主売上が大きく減り、
経済的に厳しい個人事業主
給付額・3ヶ月間の家賃手当(休業の場合は最大9ヶ月)
・1ヶ月あたりの支給額は53,700円〜83,800円(練馬区の場合) 
給付条件・申請月の世帯収入合計額が基準額+家賃額以下
・離職・廃業になっていなくても支給対象申請時の世帯の預貯金
合計額が基準額の6倍(100万円以下)を超えないこと
期限 なし

住居確保給付金は元々、離職などの理由で経済的に困窮した人に対して、住居の確保と就労の自立を目的とした給付金です。そのため、ハローワークに求職の申し込みをしていなければ、給付金の対象になりませんでした。

しかし、新型コロナウィルスにより休業を余儀なくされた人も多く、今回、離職や廃業をした場合と同じぐらい収入が減少し、住居を失う可能性がある人も給付金の対象になりました。

なお、給付条件の「基準額」とは、市町村民税均等割が非課税となる収入額の12分の1です。

例えば、東京都練馬区の場合の支給対象になる基準額と家賃給付額は以下の通り。

世帯人数基準額 支給額
1人84,000円53,700円
2人130,000円64,000円
3人172,000円69,800円
4人214,000円69,800円
5人255,000円69,800円
6人297,000円75,000円
7人以上334,000円83,800円

給付対象が拡大されたとはいえ、条件をクリアしていなければ、支給対象にはなりません。

申し込みには以下の書類をそろえる必要があります。

  • 住居確保給付金支給申請書
  • 住居確保給付金申請時確認書
  • 入居住宅に関する状況通知書記入依頼文
  • 入居住宅に関する状況通知書(賃主等が記入)

申し込みは、以下の手順で進めます。

  1. 各自治体の生活相談コールセンターに電話する。
  2. 提出書類をホームページから印刷する
  3. 書類作成
  4. 書類を自治体に郵送で提出
  5. 自治体が書類確認
  6. 審査
  7. 通知が来る
  8. 住居の貸主か個人事業主自身に給付金が振り込まれる

提出書類や支給条件が各自治体によって違うため、申し込み前に各自治体に問い合わせておきましょう。また、住居確保給付金の申請をしても、要件を満たしていなければ、給付されません。

さらに、審査に2週間掛かるため、初回の支給日は申請した月の翌月3日前後です。申請数が多ければ、さらに遅くなる可能性があるので早めに申請しましょう。

4.子育て世帯への臨時特別給付金

対象者・児童手当(0歳〜中学生)を受給している世帯の個人事業主
・令和2年4月分(3月分も含む)の児童手当受給者
給付額対象児童1人につき1万円
給付条件・申請月の世帯収入合計額が基準額+家賃額以下
・離職・廃業になっていなくても支給対象申請時の世帯の預貯金
合計額が基準額の6倍(100万円以下)を超えないこと
支給時期自治体により違う

子育て世帯への臨時特別給付金は「児童手当」を受給する世帯に対して臨時特別の給付金を支給する制度です。

1人あたり1万円が支給される制度で、令和2年4月分の児童手当受給者だけでなく、3月分の受給者も給付金の対象者に含まれます。

そのため、4月から高校生になったばかりの子どもがいる場合も支給対象です。ただし、「所得制限額」を超過している場合は、支給対象外です。

子育て世帯への臨時特別給付金は、とくにこちらから申請をする必要はなく、自動的に支給されます。給付時期等は、自治体によって異なりますので、詳しい要件は各自治体のHPを確認してみてください。

5.小学校休業等対応支援金

対象者新型コロナの影響で学校が休業になった影響で、
仕事ができなくなった個人事業主
給付額①令和2年2月27日〜3月31日までの間
②令和2年4月1日〜6月30日までの間
1日あたりの給付額は4,100円(就業できなかった日のみ対象)
給付条件・保護者であること
・子供の通学する小学校などが休校した
・新型コロナウィルスに感染した子供や
感染の恐れのある子供がいる
・医療ケアが必要な子供を世話した
・基礎的疾患を抱えている子供を世話した
(感染時に重症化するリスクが高いため)
・臨時休校前に業務委託契約を締結している
・臨時休校の影響で、子供の世話をしたため、
業務が予定通り遂行できなかった
・これらのすべてに該当すること
期限 令和2年9月30日

小学校休業等対応支援金は、学校が休業した影響で、子育てをしなければならなくなり、契約した仕事ができなくなった個人に対して支払われる給付金です。

また子供が新型コロナウィルスに罹った場合だけでなく、基礎的疾患を抱えている子供がいる場合も対象です。

ただし、学校が臨時休業する前に発注先の会社と「業務委託契約」を結んでいることが条件。

必要な申請書類については以下の通りです。

  • 支給申請書
  • 保護者(別居)申立書
  • 契約申立書

また、令和2年2月27日〜3月31日までの間の支給申請をする場合は、以下の5つの書類も必要です。

  • 保護者であることがわかる書類
  • 臨時休校措置が実施された日を証明できる書類
  • 業務委託契約をしたことがわかる書類
  • 通帳かキャッシュカードの写し1通
  • 厚生労働省雇用環境・均等局総務課に提出を求められた書類

申請手順については以下の手順で行います。

  1. 必要書類を揃える
  2. 申請書を記入
  3. 学校等休業助成金・支援金受付センターに提出
  4. 書類に不備がないか確認
  5. 厚生労働省が審査
  6. 支給

このように、個人事業主でも受けられる給付金は多くあります。

参考:総務省/経済産業省/厚生労働省/内閣府/練馬区

フリーランス向け新型コロナに関する融資等をご紹介!

思っていたよりも給付金の金額が少ない、支給の要件が厳しく給付対象にならなくて困っているという方は、融資や補助金の利用も検討しましょう。

例えば、フリーランス向けの新型コロナに関する融資には以下のような制度があります。

  1. セーフティーネット保証4号
  2. 日本政策金融公庫のマル経融資
  3. 個人向け緊急小口資金
  4. 小規模事業者持続化補助金

1.セーフティーネット保証4号

対象者新型コロナウィルスの影響で収入が減った個人事業主
融資額最大2.8億円
条件・3ヶ月以上事業を継続していること
・保証を受ける各自治体に住所がある
・最近1ヶ月間の売上高などが前年同月比で20%以上減っている
・その後の2ヶ月間を含む3ヶ月間の売上高が前年同期と比べて
20%以上減っている

セーフティーネット保証4号は、他の金融機関で融資を受けていたとしても「信用保証協会」を通して別枠で最大2.8億円の融資を受けられる制度

セーフティーネット保証5号とは違い、幅広い業種が対象になっているので、個人事業主の人でも対象になる可能性が高いです。

2.日本政策金融公庫のマル経融資

対象者最近1ヶ月の売上高が前年か前々年と比べて5%以上減少している
融資額最大3,000万円
条件最近1ヶ月の売上高が前年か前々年と比べて5%以上減少している
利率・最初の3年については特別利率F(1.21%)から0.9%を引いた金利
・4年目からは特別利率Fが適用

日本政策金融公庫のマル経融資は、新型コロナウィルスの影響により、最近1ヶ月の売上高が前年か前々年と比べて5%以上減少していれば、通常の融資額である最大2,000万円に加えて1,000万円、つまり最大で3,000万円の融資を受けられます。

利率についても最初の3年間の利率は、特別利率F(1.21%)から0.9%を引いた利率で融資を受けることが可能です。

3.個人向け緊急小口資金

対象者新型コロナの影響で休業した場合や収入が減少した
個人事業主
融資額個人事業主の場合は特例により20万円以内
措置期間1年以内
償還期限 2年以内
利子や保証人の有無無利子保証人不要

個人向け緊急小口資金は、緊急かつ一時的に生計の維持が困難になった人に少額の貸付を行ってくれる制度です。

通常融資額は最大10万円ですが、新型コロナウィルスの影響により20万円まで借りられるようになりました。

措置期間中(1年以内)は、利息のみを返済をすれば良いので、資金繰りも楽です。

4.小規模事業者持続化補助金

対象者新型コロナの影響で、具体的な対策を行う個人事業主
補助金額・具体的な対策費用に掛かった費用の3分の2を補助
・150万円以上の費用については、最大100万円まで
・150万円未満の費用については、3分の2の金額
条件・地域の商工会から助言を受けて経営計画を作成する
・計画に沿って販路拡大を行う
・補助の対象経費が
①「サプライチェーンの毀損への対応」
②「非対面型ビジネスモデルへの転換」
③「テレワーク環境の整備」
のいずれかに該当する
期限 令和2年6月5日(郵送必着)

小規模事業者持続化補助金は、持続的な経営に向けた経営計画に基づく、小規模事業者の取り組みを支援する制度。

最大100万円を限度として補助金が出ます。上記表の「対象者」欄に記載している「具体的な対策」とは、例えば、テレワークのための環境整備や非対面のビジネスモデルへの移行などが当てはまります。

このように、各金融機関や自治体の融資などは、新型コロナウィルスの影響により既存の融資制度もより対象者が緩和されたり、金利や金額が優遇されています

もし、給付金だけでは足りないというフリーランス・個人事業主の方は、補助金や融資の利用も検討してみてください。

フリーランスが融資・給付金を受けるためにやるべきことは?

フリーランスが融資・給付金を受けるためにやるべきことを解説します。

以下のことをきちんとやっておくことで、申請に掛かる時間を短縮でき、資金繰りに苦労しなくてすむので、早めに準備しておくと良いでしょう。

  1. 自治体が提供するその他の制度も利用できるか調べておく
  2. 収入の減少を証明するために帳簿付けを早めに用意しておく
  3. 必要書類を早めに準備しておく

1.自治体が提供するその他の制度も利用できるか調べておく

自治体が提供する制度は、融資や給付金だけではありません。その他の制度も利用して、資金繰りの悪化に備える必要があります。

例えば、各社会保険料の免除や減額。余裕があれば、これらの申請を検討してみましょう。

国民健康年金
保険料
令和2年2月以降に収入が減少し、当年中の所得の見込みが
国民年金健康保険料の免除水準に該当する場合に免除
国民健康保険料新型コロナに感染した場合や
新型コロナウィルスの影響で収入が減少した場合に
条件を満たすことで、20%〜100%の範囲で減免される
所得税令和2年2月以降の任意の期間(1か月以上)に
収入が前年同期よりも、おおむね20%以上減少して、
国税を納付できない場合は、1年間支払いを猶予される、

個人事業主にとって社会保険料の負担は重いですが、制度を利用することで毎月の負担を減らすことができます。

また社会保険料の免除を受けるためには、原則、収入が減ったことを証明する必要がありますが、新型コロナウィルスの影響を受けて、減収の「見込み」でも免除を受けられます

さらに、各金融機関は、提供する融資の条件などについても柔軟に審査を行っています。

実際に、2020年4月23日の日経新聞でも各金融機関が「貸し付け条件の変更」「返済猶予の手続き期間の短縮」「融資額の増加」などを積極的に行っています。

みずほ銀行は21日、融資先から返済猶予など貸し付け条件の変更を求められた場合、支店長が可否を決められる範囲を広げた。

三井住友銀行も新たな融資の実行や継続について本部の決裁を不要とする対象を4月初旬から拡大した。法人部門での収益目標の設定を当面見送り、現場を融資業務に専念させる。りそな銀行と埼玉りそな銀行は本部の決裁が必要だった返済猶予手続きを13日から支店長権限で可能にした。9月末までの対応で、これまで1週間程度かかっていた回答までの期間を数日に短縮できるという。

横浜銀行も1社あたり1億円を上限に現場の判断で融資できるようにし、1カ月余りで約60億円の融資につなげた。きらぼし銀行も現場の権限を強め、早ければ申し込み当日に実行できる特別な緊急融資も用意した。

日経新聞|銀行、融資審査の手続き簡素に 資金繰り不安ぬぐえず

このように、新型コロナウィルスの時期だからこそ自治体や金融機関の制度が利用しやすくなっています。必要に応じて利用できるものは利用し、今後の資金繰りに備えておきましょう。

2.収入の減少を証明するために帳簿付けを早めに用意しておく

新型コロナウィルス関連の給付金・融資・補助金を受けるためには、基本的に収入が減少していることを証明する必要があります

早めに帳簿付けを行っておけば、スムーズに手続きを進められます。

さらに帳簿付けを行うことで、前年や前々年と比べた正確な減収金額の把握ができるので、自分が給付金や融資の対象かどうかもすぐに判断できます。

3.必要書類を早めに準備しておく

新型コロナウィルス関連の給付金や融資は豊富に用意されていますが、通常の給付金よりも条件が緩和され、対象者も拡大しているため、お金が振り込まれるまでに時間が掛かります。

資金繰りが厳しく、なるべく早く給付金が欲しいという人は、必要書類を早めにそろえて、振り込みまでの時間を短縮しましょう

また、窓口での申請は長時間掛かるため、可能であれば郵送やオンラインで申請すると良いでしょう。

不確実な情報が多いため、きちんと各省庁などから情報を得るようにする

融資や給付金の情報は、SNSやネット上の掲示板でも得ることが可能です。

なかには、融資や給付金について専門家がわかりやすく解説しているものや実際に給付金等を受け取った人が発信している具体的な情報もあります。

必要に応じて参考にしてみると良いでしょう。

ただ、SNSやネットの情報は、間違った情報もあるため閲覧の際には注意が必要です。必ず、各自治体のホームページなど信頼のおける公的機関の情報も確認しておきましょう。

まとめ

本記事では、フリーランスが新型コロナに備えるために受けられる融資や給付金等について解説しました。

ポイントは、

  • 個人事業主が対象の給付金は5つある
  • 給付金だけで賄えない場合は、融資や助成金も活用する
  • 新型コロナの影響で、自治体や金融機関の融資などは受けやすくなっている
  • 振り込みまでに時間が掛かるため、必要書類は早めに揃えておく

今後も新型コロナウィルスの影響は続くことが予想されます。フリーランスは、積極的に各自治体や金融機関から給付金や融資を活用して、生き残りましょう。